BAD RELIGION「against the grain」のレビュー



タイトル:「against the grain」(アゲインスト ザ グレイン)

アーティスト:「BAD RELIGION」(バッド・レリジョン)

概要

メロディックパンク、メロコアの代名詞的存在、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルスのメロディックパンクバンド、「BAD RELIGION」の5枚目のフルアルバム。1990年11月23日に、バンドのギタリスト、「Brett Gurewitz」氏が主宰するレーベル「epitaph records」よりリリース。

メロコアが日本はもとより、アメリカでもまだメジャーではなかった時代に、テレビやラジオ媒体での宣伝無しに10万枚のセールスを記録したそうな。

初期BAD RELIGIONはこの「against the grain」までとも言われるようで、当然初期BAD RELIGIONの売りである泣き泣きエモエモメロコアサウンドが炸裂しており、現在も有名な名曲が目白押しである。

ちなみに2004年4月6日にも、同「epitaph records」よりリマスタリングされ再リリースされている。

今年の夏も世界ツアーに回るなど、80年代初めから活躍する元祖メロコアバンドでありながら未だ勢力衰えず現役を貫くBAD RELIGION。

「世界一カッコいいハゲ」と褒めてるのかdisってるのよく分わからないコメントがニコニコ動画でよく書き込まれていたが、そのフロントマンである「Greg Graffin」氏をはじめとして、メンバーチェンジを繰り返しながらも、オリジナルメンバーが主となっているのも凄い。

Greg Graffin氏(53)
出川哲郎氏の「バカなの?」をやってるワケではない。

シーンを作ったバンドが未だに現役、しかもトップを走っているって、日米とも同じ状況だね。

そんなメロコアレジェンド、「BAD RELIGION」の初期の名盤「against the grain」のご紹介です!

勝手なレビュー

1曲目「Modern Man」

泣きメロ度5 速さ5 カッコよさ5
いきなり超有名な泣き泣き高速メロコアパンクが炸裂ですよ!

エモい!速い!間違いない!何かアレなフレーズですが、本当そうですね。
イントロのこれぞ「むせび泣き」というようなギターリフから始まって、エモさ炸裂、ドラムも高速ビートのまま2分かからず終わるという、まさにメロコアクラシックス!

後年のライブだとこの曲キーが下げられてて、Greg Graffin氏のノドもお年を召されてきたのがわかりますけど、なんせこの曲日本で言うと平成2年だよ?その頃にこんなカッコいいメロコアって考えられた?

そりゃ30年歌ってりゃキーも下げなきゃ歌えないよねぇ。
マジ先駆者だよなぁ。

2曲目「Turn on the Light」

泣きメロ度3 速さ4 カッコよさ3
さて続きましても高速パンクロックですが、こちらはあんまり泣きエモ感は薄れてますねぇ。速い捨て曲って感じかなぁ。
しかし1分24秒しか無い曲にベースソロ仕込むとか、中々技巧派だったりしてウケる!

3曲目「Get Off」

泣きメロ度5 速さ4 カッコよさ5
再び泣きメロ高速パンクの登場だ!
後年のBAD RELIGION含めたメロコアバンドって、こういうイントロから泣き泣きで飛ばすと、サビでドラムが8ビートに落としてサボる展開多かったんだけど、この頃のBAD RELIGIONはサビに入っても、ラストでも、ドラムはスピードをキープしたまま終わるので気持ちいい!走りっぱなし、泣きっぱなし!

こちらもメロコアの教科書通り1分40秒で終わります!そうだよ。変にテンポダウンして2分30秒やるなら、速いまま突っ走って1分30秒でいいんだよ。
その方が46分テープに何曲も入るし、テープの最後を調整しやすい(今35歳以上くらいしかわからないだろうなぁ。)。

あれでも、カセットテープってなんで分数適当だったんだろう。メーカーによって46分テープが50分以上入ってたりしたよねぇ。

4曲目「Blenderhead」

泣きメロ度5 速さ4 カッコよさ4
泣きメロパンクはどんどん続きますよー!
間奏も最低限でどんどん突き進む、しかしメロディとコーラスは美麗っていう、正にメロコアのお手本ですね。
最後なんかブツッっと終わっちゃうくらい。いやそこは普通に終わってよかったよwww

5曲目「The Positive Aspect of Negative Thinking」

泣きメロ度3 速さ4 カッコよさ3
これも速いですよ。BPMはそこまで速くないけど、ボーカルのGreg Graffin氏のまくし立てる系な歌でスピード感増し増し。

しかしここへ来て、なぜかよくわからない頭打ちリズムを最後に入れてそれで終わるって言う展開に。
まあ57秒で終わるんで、気にしないにしましょうw

6曲目「Anesthesia」

泣きメロ度5 速さ4 カッコよさ5
来ましたねぇ。何曲も名曲があるんですが、その中でも人気の神ってる有名曲!
印象的なギターリフってかコードワークに、「あなしーぢゃっ♪もなりーざっ♪」っていうキャッチーなサビにマジで流麗なコーラスライン。もう本当にヤバイね。

これも最後なぜか大幅にテンポダウンするんだけど、この曲は何だか昔から聞き過ぎてて、バッド・レリジョンのスタンダードナンバーって感じあるから気にもしなかったけど、なんで最後こういう展開にしたんだろう。やっぱり疲れかねぇ?

7曲目「Flat Earth Society」

泣きメロ度5 速さ4 カッコよさ5
さて、本当に手を抜かない展開で聞いてる方はエモい感情を否応なしに掻き乱されるのですが、これもカッコいい。

メロディ自体は、ルート音が下りていく系の曲によくある感じの展開なのに、何でこんなにエモいの?コーラスもヤバイし。
ギターソロも秀逸。あんまりメロコアにギターソロってイメージ付かないけど、入れるならギターソロってのはこうやるんだよ、って感じだねぇ。

8曲目「Faith Alone」

泣きメロ度3 速さ3 カッコよさ3
ここへきてスローなロックナンバーの登場です。
まあよくある展開だよ。ここまで泣き泣きハイスピードだったから、ちょっと休憩って感じじゃない?
しかしどうでも良い話なんだけど、左トラックから出てるギターの音、ザックザクで良いなぁ。ギブソン系のハムバッカーの音にドンシャリセッティング、深いドライブ掛かったディストーション、これが90年代の音なんだろうなぁ。
ハイスタの今回の「The Gift」のインタビュー記事読んでてで気づいたけど、確かに最近みんな音キレイだもんなぁ。「The Gift」が当時のファンに絶大支持を得たのって、絶対当時にこだわった音作りのお陰ってあるだろうからなぁ。復活したバンドが当時のままの音で新曲やったら、それ、日産が今の技術でハコスカGT-R出したみたいなもんだからなぁ。ちょっと違うか。俺達の世代だと、S13シルビアとか、180SXか←チガウノハソコジャナイ
時代の音、ってのはあるんだろうけど、やっぱりこのザリッザリの荒いハムバッカーサウンドは好みだなぁ。

9曲目「Entropy」

泣きメロ度5 速さ4 カッコよさ5
さて休憩明けの一発目!再び泣きのメロコアパンクですよ!
ちなみにアナログ盤だとここからB面になるんで、本当に一服した人多かっただろうなぁ。
エモいメロディに、これもまた泣きのギターソロ。そこからスローな落ちサビを挟んで、一気にラストサビへ。
これだよ、これこれ。これぞメロコアの展開だよwww

10曲目「Against the Grain」

泣きメロ度5 速さ4 カッコよさ5
さあタイトルソング来ましたよ!これも有名曲だよねぇ。
これも両トラックギターの音良いわぁ。サビの時ひたすら繰り返すギターのハモるリフも曲を盛り上げてるね。
ギタートラック聞いてるだけでも飽きないのに、さらに速いメロコア、泣きのメロディって、マジ全力の出し方がヤバイよねぇ。

11曲目「Operation Rescue」

泣きメロ度4 速さ4 カッコよさ4
ちょっとスピードは落ちますが(といっても速いんだよ?相対的にね)、泣きのメロコアは続きます。
ちょっとここへ来て印象の薄い感じのメロコアです。しかしさぁ、これだって凄い良い曲なんだよ?でもここまで良曲並べられちゃうと、何とも霞みだすのは可哀想だなぁ。
他のアルバムに入ってたらもう少し印象は良かったんじゃないか、っていう、不遇の曲って感じ。

12曲目「God Song」

泣きメロ度5 速さ4 カッコよさ5
さあまた期待の高まる、いかにもBAD RELIGIONといったコードワークとギターの音色で始まるメロコアナンバー。
「神の歌」ってタイトルだけど、あんたたち神曲あり過ぎだからwww

これの聞きどころはモチロン全部なんだけど、その中でもギターソロの入り方がヤバイ。無音からのカウントで入る、もうコッテコテな抑揚の付け方なんだけど、このくらい分かりやすい入り方、そして泣き泣きフレーズ。
ギターソロ明けからラストまでのコーラスラインとかももうねぇ。エモい!ヤバイ!間違いない!(2回目)

13曲目「21st Century (Digital Boy)」

泣きメロ度3 速さ2 カッコよさ3
さて、ここまでの曲展開とは打って変わって、遅いロック調ナンバーですね。しかしこれは初期BAD RELIGIONの中で、ご多聞に漏れず超絶有名曲だったりするんですよねぇ。

歌詞の内容として、現代社会のデジタル化、物の溢れている時代への警鐘みたいな歌らしいですよ。

まあそれは良いとして、この曲、このアルバムに収録された後、4年後の1994年に、彼らがメジャーデビューして所属していたアトランチック・レコードが再録を命令してきたそうな。
英語よく分かんないから曖昧だけど、なんでもシングルだったら売れんじゃね?みたいな金がらみの話のように感じますね。

結局1994年に再録音され、8枚目のアルバム「Stranger than Fiction」に収録、7インチEPとしてもリリースされたそうな。

本当epitaphって金絡み多いよなぁ。Brett Gurewitz氏が多大に絡んでるみたいだけど、本当この人ポン中になったり、金で揉めたり、忙しい人だよなぁ。
ちなみにこの曲を作ったのもBrett Gurewitz氏。あれあれ、何か見えてきましたねぇ。

これも当時ビデオ星人で見たなぁ。俺が見たいBAD RELIGIONはコレジャナイっていつも思ってた。
でもやっぱりこんな騒動に当時なったなんて、一般ウケはこういう遅い曲の方が良いんだなぁ。

14曲目「Misery and Famine」

泣きメロ度5 速さ4 カッコよさ5
一瞬サイコビリーかと思うような重たーい演奏で始まりますが、始まってしまえば泣きのメロコアっていうね。
これもキャッチーで良曲なんですが、これ、メロコアに詳しくない人が聞いたら、他の曲と違いがわからないかもなぁ、って感じ。
まあそれだけメロコアスタンダード、って事なのかもしれませんけど。
途中転調を挟んだり、曲進行はカッコいいよ。そんな展開なんで、2分半っていう、このアルバムの曲にしては長めなナンバー。
でも最後まで裏打ち2ビートは死守するので、全然カッコいい!

15曲目「Unacceptable」

泣きメロ度4 速さ4 カッコよさ4
これもどっかで聞いたようなイントロとAメロではじまるメロコアナンバー。
これもねぇ、なんだか叫ぶ系なサビがせっかくのエモエモ泣き泣きなアルバムのイメージから外れるようで、相対的に捨て曲感が出てきちゃうんんだよねぇ。
このサビが何とかなれば、ヤバイナンバーに大化けしそう、なんて歴史とメロコアにタラレバはありませんからねw
まあ悪くないんだけどね。てかここまで良曲揃いだったから、これまでそんな完璧にしたら、後が続かないだろうしねぇ?

16曲目「Quality or Quantity」

泣きメロ度3 速さ4- カッコよさ4
これもBAD RELIGIONが初期からお得意とする、ちょい速めな8ビートナンバーですが、このアルバムの展開では我慢できなかったのか、サビから裏打ち2ビートにスピードアップするっていう曲。
2番で再び8ビートに落とすも、やっぱり我慢できなかったのかサビで2ビートにアップ。そのまま終わるっていうね。
普通逆じゃねぇ?ホントカッコいいなwww

17曲目「Walk Away」

泣きメロ度5 速さ5 カッコよさ5
これはヤバイ。神曲その、、いくつめだろ?そんな感じで曲展開、メロディ、コーラス、ギターソロ、全部ヤバイ!
でもアメリカのwikiによると、ライブじゃ一回も演奏されてないんだって。

「WALK AWAY」直訳すると「歩き去る」だけど、「楽勝」って意味もあるんだってさ。

こんなエモい美麗なメロコアなんて、俺達BAD RELIGIONは楽勝だぜ?って事かな?違うね。
歌詞の翻訳を見ると、よくわかんないけど、「歩き去る」の方が正しいのかな。マジ英語わかんねぇ。本当なんで中学高校って英語教わったのにしゃべれねぇんだよ日本人!!

アルファベットが分かる、単語が読める、単語の意味も分かる。
でもそれが組み合わさってるだけなのに分かんねぇんだぜ?
これ根本的に教育が間違ってんだろ!

MELOCOREPUNK.COM管理人の感想

本当初期にして既に完成されたメロコア、ってかメロコアの定義を彼らが作っちゃった、って感じなんだろうけど、マジ聞いておかなきゃいけない一枚、メロコアクラシックスだねぇ。

同じく初期の3rdアルバム「suffer」と並んで、マジでメロコアの教科書だよ。

BAD RELIGION「SUFFER」のレビュー
言わずと知れた世界的メロコアバンド「BAD RELIGION」の3rdアルバム。1988年9月8日にギターのBrett Gurewitzが主宰するレーベル「EPITAPH RECORDS」からリリース。1985年に活動休止となっていたBAD RELIGIONだったが、1987年、薬物中毒だったBrett Gurewitzが社会復帰し、レコーディングエンジニアやスタジオオーナーとなっていた時にメンバーが再会、

ところで、「エモい」の解釈って?

さて、このところ管理人はエモいエモいって書きまくってるけど、「エモい」って言葉の定義なんだけど、あの頃からパンクを聞いてた人だとメロコアに対して使う事に違和感を感じるんじゃない?

当時からいわゆる「エモ系バンド」っていうと「bloodthirsty butchers」とか、「eastern youth」、なんていうところの、「ガチホモ」ならぬ「ガチエモ」勢や、後年では「HUSKING BEE」もエモバンドにジャンル分けされたりしたんで、あの辺の男くさい、なんだか四畳半フォークの世界観のようなパンクというか、日本的な抒情的(叙情的)バンドのイメージが強いですよね。

でも、これをどっかでも書いたけど、最近地下アイドルとそのヲタ達の間でこの「エモい」って言葉が使われまくってて、単に感動したり、カッコ良かったりってだけで「エモい」「エモい」と「エモい」の大合唱、大安売りをしたもんで、厳密な定義とか意味が崩壊した感あるよねwww

てかさ、確かに当時イースタンユースとか聞くと、「エモ系ってこういうのかぁ。」って分かりやすかったけど、一方で「メロコアだってマイナー調な泣きのメロディに高速ビートで、感情にグサグサ刺さるけど、これはエモじゃねぇの?」っていう疑問を感じてたんだよね。
そんなところで何か釈然としないまま「エモ」って言葉をバンドの立ち位置によって「メロコア」「エモコア」と使い分けてたんだけど、上記のように最近良くも悪くもアイドルヲタのお陰で意味が崩壊した感があるんで、もう管理人も心置きなく、メロコアに対しても「エモい」って使わせてもらいますよ。

そんなわけで、エモエモ泣き泣きメロコアバンドの代表格、「BAD RELIGION」の初期作!
メロコアを聞き始めるなら、この辺りはもぉ絶対聞いておくべきです!

→ あわせて聞きたいwww
●こちらもメロコアクラシックである名盤「Suffer」

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●最新アルバム「TRUE NOETH」

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アメリカの超絶有名メロコアバンド「BAD RELIGION」の通算16枚目!のアルバム。2013年1月22日に同バンドのギタリストBrett Gurewitz氏の主催するEpitaph Recordsよりリリース。ビルボード200チャート19位となり、過去最高順位をマークしたアルバムだそうな。